法人向けウイルス対策会社の英Sophosは英国時間2008年7月28日,情報漏えい防止ソフト「SafeGuard」シリーズなどを手がける独Utimaco Safewareに対して友好的なTOB(株式公開買い付け)を開始すると発表した。買収総額は2億1700万ユーロ(約3億4000万ドル)にのぼる見込み。

 TOBの期間は同年8~10月を予定。TOB価格は1株当たり14.75ユーロ(約23ドル11セント)で,Utimacoの直近の株価に92%上乗せした額となる。すでに筆頭株主のInvestcorp Technology PartnersからUtimaco株の24.99%を株式と現金で取得することで合意している。

 Utimacoは,エンドポイント暗号化や情報漏えい防止などに関する製品およびソリューションを提供するデータ・セキュリティ専門会社。Sophosは,今回の買収のメリットについて「両社の経験と専門知識を組み合わせることで,包括的かつ管理性に優れたソリューションを提供できるようになる」と説明する。今回,買収とは別に,Utimacoのセキュリティ統合製品「SafeGuard Enterprise」を全世界で再販する契約も締結した。

 米メディア(InfoWorld)によると,買収完了後,UtimacoはSophosのデータ・セキュリティ担当部門になる予定。Utimacoの310人の従業員とSafeGuardブランドは維持される見込みである。

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