米Appleは2008年米国時間7月25日,立ち上げからトラブルに見舞われている新しい有料オンライン・サービス「MobileMe」に関する情報をほぼ1日おきに公表すると告知した。MobileMeで何が起こっているかユーザーに知らせるように,同社CEOのSteve Jobs氏が担当チームに指示したため。

 「.Mac」の後継サービスとなるMobileMeは,新携帯電話「iPhone 3G」の発売前日にあたる7月10日より提供する予定だった。.Macのユーザーは自動的にMobileMeのユーザーにアップグレードされるはずだったが,メンバーシップの更新ができないといったトラブルが発生するなど,移行作業が難航した。Appleはこれに対する措置として,MobileMeのアカウント有効期間を無償で30日間延長することを7月16日に決定している(関連記事:Apple,「MobileMe」への移行トラブルでアカウントを30日間延長)。

 7月18日には,メール・サーバーのひとつがダウンし,MobileMeユーザーがメール・アカウントにアクセスできないというトラブルも発生した。影響を受けたのは「メンバーの1%」とAppleは説明している。担当チームが復旧にあたっており,アクセスが遮断された期間に届いたメールの閲覧と新規メールの送受信などが可能になったが,7月16日から7月18日に受信したメールの約10%は消失してしまった。復旧作業は今週末に完了する見通し。

 また,担当チームの説明によれば,MobileMeは初日から予想を上回るトラフィックが集中したため,メールやカレンダーなど,各種アプリケーションへのアクセスが一時不能に陥った。同社はサーバー容量を拡張するほか,70件以上のバグも修復したとしている。

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