米Intelは米国時間2008年7月24日,組み込み用システム・オン・チップ(SoC)製品系列の「Intel EP80579 Integrated Processor」を発表した。「Pentium M」プロセサをベースにした8製品をセキュリティ/ストレージ/通信機器/産業ロボット向けに提供する。さらに今後,「Atom」プロセッサをベースにした家電機器(CE)/モバイル・インターネット・デバイス(MID)向けSoCも計画している(関連記事:インテル,SoCの未来を示すストレージプロセッサを発表へ)。

 今回発表したEP80579製品系列では,Pentium Mプロセッサにメモリー・コントローラ・ハブ,通信およびI/O処理のコントローラを単一チッとして統合した。8製品のうちの4製品には暗号化とパケット処理を高速化する技術「Intel QuickAssist Technology」を採用し,VPNゲートウエイやファイアウオールなどの通信アプライアンスに適しているという。

 これらの8製品は,速度や消費電力,対応温度などの利用条件で使い分ける。Pentium Mプロセッサと「Intel 915GME GMCH」,「Intel ICH6-M」,外部暗号化アクセラレータで構成したシステムと比ると,実装面積が45%,消費電力が34%少ないという。米メディア(internetnews.com)によると,EP80579の消費電力は11~21W,動作周波数は600M~1.2GHz。

 既に50社が採用を予定しており,早い製品としては2008年第3四半期から登場し,2008年末から2009年にかけて多数の製品が市場に登場すると見込む。

 AtomベースのSoCは15種類以上の製品を計画している。CE向けは2008年終わりリリース予定の「Canmore」(開発コード名)と2009年に出す「Sodaville」(同)。MID向けは2009年に「Moorestown」(同)と2009年から2010年に「Lincroft」(同)を提供する予定。

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