「Rubyによるイノベーション,『Rubinnovation』を起こしたい」(Rubyビジネス・コモンズ 会長 最首英裕氏)---Rubyビジネス・コモンズは2008年7月22日と23日の2日間,設立一周年記念セミナーを開催した。セミナーでは福岡県知事 麻生渡氏が「福岡Rubyビジネス拠点推進会議」の設立を明らかにした(関連記事)ほか,事例の発表や,まつもとゆきひろ氏のライブコーディングといった催しが行われた。
1年で19回の勉強会,のべ2500名が参加
Rubyビジネス・コモンズは,Rubyによる技術やビジネスのノウハウを作り出し共有することを目的とするコミュニティ。福岡を拠点に2007年7月に設立された。「コミュニティがテクノロジーをリードする時代になった」(最首氏)との思いから立ち上げたという。現在のメンバーは522名。「どこにも『メンバー募集』と掲げていないのに,これだけの人たちが集まってくれた」(最首氏)。7割はエンジニアで,そのほかにはデザイナー,コンサルタント,営業マンなど様々な職種のメンバーが集まっている。
Rubyビジネス・コモンズでは「イケテル勉強会」と称する勉強会をひんぱんに開催している。「33回のイベント,うち19回の勉強会に,のべ2500名が参加した」---Rubyビジネス・コモンズ会長の最首氏は,この一年間の勉強会などの活動を振り返る。一周年記念セミナーでは「地球防衛軍のサイトを構築する勉強会」,「Ruby on RailsとAIRでアプリケーションを開発する勉強会」が行われた。
まつもとゆきひろ氏が聴衆を前にコーディングを行う企画「ライブコーディング」もあった。まつもと氏は集まった聴衆を前に普段使っているプログラミング環境などを紹介した。OSはLinuxでエディタはEmacs。メーラーはEmacsをフロントエンドとする,まつもと氏自作のメーラーを使っている。ライブでは実際にRubyへ送られてきたパッチを適用してみせた。またじゃんけんをするプログラムをRubyで作成し,聴衆と勝負。勝ち残った来場者には賞品のTシャツが贈られた。