米AT&Tは米国時間2008年7月23日に,2008年第2四半期の決算を発表した。売上高は309億ドルで,前年同期比4.7%増。純利益は38億ドル(1株当たり利益は63セント)で,前年同期の29億ドル(同47セント)から29.9%増加した。

 合併関連費用などを除いた調整後の純利益は45億ドル(1株当たり利益は76セント)。前年同期は43億ドル(同70セント)だった。

 営業利益は66億ドルで,前年同期の49億ドルから32.8%の増加。営業利益率は21.3%で,前年同期の16.8%から向上した。

 無線事業による売上高は120億ドルで,前年同期比15.8%増。サービスによる収入は110億ドルで同14.8%増。データ収入は25億ドルで同52.0%増と急伸した。とりわけインターネット・アクセスによる収入が目覚ましく,前年同期の2倍以上に成長した。また電子メール,メッセージングなどの収入も前年同期と比べ50%以上増加した。同社は米Appleの「iPhone 3G」などが,今後もデータ・サービスの売上高をけん引するとみる。無線加入者の純増は130万人を超え,合計7290万人に達した。

 有線事業の売上高は176億ドルで,前年同期から2.1%減少した。IPデータによる収入が前年同期比16.1%,地域回線による収入が同1.6%伸びたが,音声サービスが同7.8%,企業向けが1.0%落ち込んだことが影響した。しかし,インターネットTV(IPTV)サービス「U-verse TV」は堅調に加入者を増やしており,純増17万人により,加入者の合計は54万9000人となった。

 AT&T会長兼CEOのRandall Stephenson氏は,「利益は安定した伸びを見せており,無線事業も勢いに乗っている。また,モバイル,ブロードバンド,音声/データ/ビデオの統合サービスが通信業界に変革をもたらしており,iPhone 3Gはその最たる例だ。当社は今後も3G無線ネットワークによって市場のニーズに応え,無線事業を強化していく」と述べた。

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