日本インフォア・グローバル・ソリューションズは，食品/飲料メーカーなどプロセス製造企業向けのSCM関連3製品を，2008年8月1日に出荷する。それぞれ，需要予測の「Infor SCM Demand Planning」，プランニング作成の「同Advanced Planner」，生産スケジュール作成の「同Advanced Scheduler」である。プロセス製造業向け統合業務ソフト群「Infor Process Essentials」の一部として，特に生産計画支援機能を新たに製品化した。価格は，Advanced Schedulerで1000万円程度からなど。初年度販売目標は，それぞれ5社以上。開発会社は，米Infor Global Solutions。
Infor SCM Demand PlanningほかSCM関連の3製品は，飲料メーカーや食品メーカーなどのような，多品種少ロットのプロセス製造企業に向けた，生産計画支援ソフトである。途中までの製造工程が共通でありながら，途中から味の違いや容器の違いなどで細かく別製品となるような製造工程に向く。具体的には，後工程のための前提となる前工程をどうスケジューリングするか，需要に応えるための在庫をどれだけ補充するか，貯蔵タンクなどの限られた設備資産をどう運用するか，といった生産計画全般について，計画作成を支援する。
個々の製品の概要は，以下の通り。Infor SCM Demand Planningは，需要予測機能を中核とするソフトである。過去の売上履歴を基に，季節性や販促活動といった需要が変動し得る要素を考慮し，販売需要を予測する。また，原材料を最終商品にして販売店に供給する過程において，日々の需要の変動を考慮しつつ，後工程の需要に応じた在庫計画/補充計画を立案する。稼働OSはWindows 2000 ServerまたはWindows Server 2003で，データベースとしてOracleを利用する。価格は，2500万円程度から。
Infor SCM Advanced Plannerは，生産計画プランの全体を設計するプランニング担当者のための，支援ソフトである。システム化が難しくこれまでExcelなどの表計算ソフトで遂行していたプラン作成作業を，各種の自動化機能によって支援する。設備能力や労働力，賞味期限など各種の制約を考慮しつつ，最も低コストのプランや，最も収益性の高いプランを立案する。スタンドアロン型で動作し，稼働OSは，Windows XP ProfessionalまたはWidnows Server 2003（64ビット版）またはRed Hat Enterprise Linux 4（x86 64ビット版）。価格は，2000万円程度から。
Infor SCM Advanced Schedulerは，生産工場の生産スケジュールを作成するスケジュール担当者のための，支援ソフトである。これまでExcelなどで遂行していたスケジュール作成作業を，ガントチャート上で，各種の自動化機能によって支援する。貯蔵タンクの組み換えなど設備上の制約や労働力などを考慮し，非生産時間を最小化して工場の生産スループットを最大化する生産スケジュールを立案する。スタンドアロン型で動作し，稼働OSは，Windows XP Professional。価格は，1000万円程度から。
