2008年7月24日午前0時26分ごろに岩手県沿岸北部で発生した地震で,通信各社は通信規制を実施した。現在は,通常通りに戻っている。この地震は震源地の深さは約120kmで,マグニチュード6.8(気象庁の速報値)。岩手県洋野町で震度6強、青森県八戸市,五戸町,階上町,岩手県野田村で震度6弱を観測した。

 地震発生直後は青森県/岩手県/宮城県への通話が集中したため,通信各社が通話規制を実施した。固定電話はNTT東日本が岩手県方面への通話を最大72%規制し,午前1時23分に解除。

 携帯電話はNTTドコモがFOMAで最大80%(青森県/岩手県/宮城県からの発信),movaで最大87.5%(青森県/岩手県からの発信)の通話規制を実施。movaは1時46分,FOMAは2時8分~11分にかけて段階的に解除した。

 KDDIも福島県を除く東北地方でau携帯電話による発信を午前2時6分まで最大85%規制した。NTT固定電話からau携帯電話(午前1時34分まで最大50%),au携帯電話やKDDI固定電話からNTT固定電話(午前1時51分まで最大50%)への着信規制も実施した。

 ソフトバンクモバイルは第3世代携帯電話(3G)で青森県/岩手県/宮城県からの発信を最大70%規制し,午前1時3分に解除した。第2世代携帯電話(2G)では通話規制を実施しなかった。

 各社の通信設備は現状,大きな影響は出ていないもようだ。NTT東日本は「商用電源が停止した地域の局舎(1局)もバックアップ電源を使って正常にサービスを提供している」という。NTTドコモも「停電で一時的につながらなくなることはあったが,現在は復旧しており,倒壊などの影響はない」とする。

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