写真1●オムロンヘルスケアの体重計(体組成計)で体重を計測。データ転送ボタンを押すと,携帯電話にデータが転送される。
写真1●オムロンヘルスケアの体重計(体組成計)で体重を計測。データ転送ボタンを押すと,携帯電話にデータが転送される。
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写真2●携帯にデータが転送されたところ。
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写真3●ウェルネスプラットフォームの概要。
写真3●ウェルネスプラットフォームの概要。
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写真4●「SH706iw」は脈拍計を備えている。本体に組み込まれたセンサに指を当てて脈拍を測定することが可能。
写真4●「SH706iw」は脈拍計を備えている。本体に組み込まれたセンサに指を当てて脈拍を測定することが可能。
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 東京ビッグサイトでは2008年7月22日から24日まで「ワイヤレスジャパン2008」を開催している。会場内のNTTドコモ・ブースでは,携帯電話と体重計など健康関連機器をネットワークを通じて連携させる「ウェルネスプラットフォーム」のデモが披露されている。

 ウェルネスプラットフォームは,NTTドコモとオムロンヘルスケアが共同で開発した。オムロンヘルスケアやタニタの体重計,血圧計,歩数計と携帯電話を連携させて,健康管理ができる。

 例えば,オムロンの体重計(体組成計)のボタンを押せば,測定結果をBluetoothにより携帯電話に送ることができる(写真1,2)。携帯電話では専用アプリケーションによって測定結果を管理する。

 健康管理機器を利用したネットワークの標準化と相互運用性を検討する団体としては「コンティニュア・ヘルス・アライアンス」などがある。しかし,「ヘルスケア機器の種類は多岐に渡るため,まだまだ(標準化や相互運用性が)実現されていない」(同社説明員)のが現状。将来的には,ウェルネスプラットフォームもコンティニュア・ヘルス・アライアンスのガイドラインに対応する予定だが,今回のデモでは「健康関連器具と携帯電話間の接続に使うプロトコル」,ならびに「情報管理に使う携帯電話側のアプリケーション」は,携帯電話の機種などによって個別に対応した(写真3)。会場では以下の三つの事例が紹介されていた。(1)歩数計や脈拍計を内蔵した「らくらくホンV」(F884iES)と,タニタの機器がIrリモコン機能で接続。(2)体重計や脈拍計を備える携帯電話の「SH706iw」(写真4)と,オムロンの体重計がIrSS(高速赤外線通信)で接続。(3)Windows Mobile 6搭載の「F1100」とオムロンの各種機器がBluetoothで接続――といった具合である。

 収集した情報は携帯電話を経由してNTTドコモのサーバーに保存される。NTTドコモでは将来的に,これらの情報を利用できるWeb APIを公開し,他社が健康管理用のWebアプリケーションを開発できるようにすることなども考えているという。

 なお,「F1100」は既に発売中,「F884iES」は2008年8月,「SH706iw」は2008年秋にそれぞれ発売予定。タニタの体重計「BC-501」,血圧計「BP-300」,歩数計「FB-723」は2008年10月に発売の予定だ。また,オムロンヘルスケアの赤外線対応の体重計「HBF-362」は2008年秋に発売の見通し。一方,同社のBluetooth対応製品の発売時期は未定である。