2008年7月22日から東京ビッグサイトで開催している「ワイヤレスジャパン2008」では,モバイルコンテンツ関連サービスの展示ブースをまとめ,「コンテンツ特区」として紹介している。ここでは昨今の通信関連の話題を反映し,「iPhone 3G」向けサービスや“ネットいじめ”の温床とされる「学校裏サイト」の通報システム,世界対応携帯電話向け地図サービスなどが展示されていた。
ユビキタスエンターテインメントが出展していたのはiPhoneに対応したCMS「ZEKE(ジーク) CMS 3.0」。会場の様子を撮影した画像や文章をジークに投稿し,手元にあるiPhoneへ即座に反映されるデモを行っていた。また,iPhone向け手書きメモアプリ「ZeptoPad(ゼプトパッド)」のデモも併せて披露した。
関西地区モバイルベンチャーの交流組織であるMCTP(モバイル・コンテンツ・テクニカル・パートナーシップ)は,現在開発中の学校裏サイト通報システム「ネット110」の仕組みを紹介。多数あると見られる学校裏サイトの通報を,閲覧者の手に委ねて通報の数を増やし,その蓄積データを学校関係者などにフィードバックするというシステムだ。
基本的にはネット110のロゴマーク(写真2)を携帯電話端末の画面上に出現させ,このロゴをクリックするだけで通報できるようにする見通し。ただ,「まだこのロゴマークをどこにどのように表示させるかの仕様は固まっていない」(説明員)としており,本格運用にはまだ時間がかかる模様だ。この活動にはNTTドコモも協賛しているという。
ナビタイムジャパンが「世界初のサービス」(説明員)としてデモンストレーションしていたのが,世界中の出発地から到着地までの飛行機を含む移動経路を検索できるサービス。「航空会社が持つ飛行機の運行情報と組み合わせてサービス提供するためのさまざまな調整に3年程度の準備期間を要した」(同)というもので,利用者は海外に行く際の移動経路を,国内で提供される路線検索に地図情報が付加されたものとほぼ同レベルの検索サービスとして利用できるようになる。
デモはパソコン向けサービスとして展示されていたが,「将来的には携帯電話対応や多言語対応していく。ただ,パソコン向けを含めてサービス開始時期については未定」(同)としていた。