韓国サムスン電子は2008年7月22日,同日から東京で開幕した「ワイヤレスジャパン2008」に全面タッチパネルを搭載したWindows Mobile携帯電話機「OMNIA」(写真1)を出展した。サムスンがiPhone対抗機種として投入したフラグシップ・モデルで,日本国内でも2008年内に発売する予定。このイベントは,東京ビッグサイトにて2008年7月22日~24日に開催。無線やモバイルに関連した展示会で,今回は国内外から180社が出展する。
OMNIAは,大きさが3.2型で解像度がQVGA(320×240ピクセル)のタッチパネル・ディスプレイを搭載した携帯電話機。OSはWindows Mobile 6.1 Professionalで,Windows Mobile向けの「Microsoft Outlook」やWebブラウザの「Opera」なども搭載し「パソコンと同じ使い勝手を提供する」(サムスン電子)と訴えている。
OMNIA は,まず2008年6月にシンガポールで発売し,次に欧州で2008年7月に投入した。米国などでは2008年8月に発売する予定で,日本でも「2008年内に発売することを目標に,通信事業者と調整を続けている」としている。同社では現在,ソフトバンク・モバイルと交渉していることを認めている。海外での価格は550~700ドル。日本での価格などは未定だ。
OMNIAはモーション・センサーを搭載しており,横長で使用している場合は,画面の向きも自動的に横向きに調整される(写真2)。動画ビューワーや音楽プレイヤーなどは,ミニ・アプリケーション「ガジェット」として搭載されている。写真2は,時計ガジェットや音楽プレイヤー・ガジェットを同時に使用している画面で,ユーザーはガジェットの表示位置を,画面内で自由に移動できる。
本体には,GPSや500万画素CMOSカメラのほか,FMラジオや8Gバイトまたは16Gバイトの内蔵メモリーなども搭載する。また再生できる動画形式として,H.264やWindows Media Videoのほかに,DivXやXviDにも対応していることが特徴だ。
文字入力などもすべて,タッチパネル上に表示されるソフトウエア・キーボードを使用して実行する(写真3)。英語版のため日本語入力などは試せなかったが,日本での発売時には各種機能を日本語化するとしている。またOMNIAでは,タッチが正しく行われたことをユーザーが把握できるように,タッチがある度に本体が振動するという,バイブレーション機能を使ったユーザー・フィードバック機構が搭載されている。
日本でもタッチパネル携帯の展開を計画
サムスンは,OMNIA以外にも2台のタッチパネル搭載携帯電話機を出展している。OMNIAが登場するまでのフラグシップ・モデルであった「Soul」(写真4)と,厚さが11.6ミリという薄型モデルの「TOUCHWIZ F480」で,両機種ともサムスンの独自OSを搭載する。
いずれも日本での発売時期などは公表していないが「サムスンが高品質の携帯電話機を販売しているということを日本のユーザーにも知って頂くために,Wireless Japanに出展した」(同社)とのことで,ブースでもタッチパネル搭載携帯電話機を大きくアピールしていた。