SOA(サービス指向アーキテクチャ)技術を手がけるオープンソース・ベンダーの米WSO2は米国時間2008年7月21日,オープンソースのマッシュアップ・サーバー「WSO2 Mashup Server 1.5」を公開した。新版は,データ・サービスやセキュリティなどを強化した。

 新版は,同社のJavaランタイムApache Axis 2をベースとするアプリケーション・サーバー「WSO2 Web Services Application Server」の上に構築したもの。JavaScript言語を使って情報獲得,データ分析・統合などのロジックを記述する。JavaScriptプログラミング・モデルにより,Webサービス,RSSフィード,ローカル・ファイルといった幅広いソースから情報を収集し,新しいWebサービス,フィード,AjaxスタイルのWebページとしてパブリッシュできるようになる。

 新機能の「WSO2 Data Services」では,マッシュアップ対応のWebサービス・インタフェースを提供する。これらのインタフェースにより,リレーショナル・データベースや,Excel,表計算アプリケーション,CSV形式のデータ・ソースにアクセスできるようになる。また,米Googleのミニ・アプリケーション「Google Gadgets」のサポートが追加された。Mashup Server内,またはユーザーのiGoogleページなど外部でGoogle Gadgetsをホストできるようになる。

 このほかにも,Webサービスにセキュリティ機能を実装するための仕様「WS-Security」をベースとするマッシュアップ・サービスを安全に管理するために,ユーザー・インタフェースを統合。さまざまな認証,暗号化,署名を組み合わせたシナリオを用意する。

 WSO2 Mashup Server 1.5は,WSO2のWebページから無料でダウンロードできる。配布ライセンスはApache License 2.0を適用する。マッシュアップ関連のコミュニティであるMooshup.comは,Mashup Serverのホスティング形式のオンライン版として提供する。

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