米eBayは米国時間2008年7月16日,2008年第2四半期の決算を発表した。それによると,売上高は21億9600万ドルで前年同期比20%増。ネット・オークションのeBayや電子決済のPayPalなどの事業の伸びが貢献した。

 「一般に認められた会計原則(GAAP)」に基づく純利益は同22%増の4億6000万ドル,希薄化後の1株当たり利益は同27%増の35セント。一方,非GAAPベースの純利益は前年同期比20%増の5億6800万ドル,希薄化後1株当たり利益は同25%増の43セントだった。

 事業別に見ると,eBayなどを含むマーケットプレース事業の売上高が14億6000万ドルで,前年同期と比べ13%成長した。このうち国外の売上高が56%を占めた。分野別では,テキストおよび画像のオンライン広告関連の売上高が前年同期比183%増だったほか,クラシファイド・サイトのKijijiやチケット転売サイトのStubHubが引き続き好調だった。

 PayPalのペイメント事業は,売上高が6億200万ドル(前年同期比33%増)。決済総額は149億3000万ドル(同35%増)で,アクティブな口座数は世界で6260万件(同19%増)に達した。

 IP電話サービスSkypeの通信事業は,売上高が1億3600万ドル(前年同期比51%増)。当期の新規加入ユーザーは2900万人で,総ユーザー数は3億3820万人に達した。

 同社は今後の見通しも発表した。2008年第3四半期の売上高は21億~21億5000万ドルと見込む。希薄化後1株当たり利益はGAAPベースで30~32セント,非GAAPベースで39~41セントと予測している。

 2008年通期については,売上高は88億~90億5000万ドルと見込む。希薄化後1株当たり利益はGAAPベースで1ドル37セント~1ドル42セント,非GAAPベースで1ドル72セント~1ドル77セントと予測している。

 なお,マーケットプレース事業担当社長のRajiv Dutta氏が2008年10月までに退任し,後任はLorrie Norrington氏が務める予定。Norrington氏は,これまでマーケットプレース事業の運営を担当しており,eBay海外部門の社長を務めた経験も持つ。