[画像のクリックで拡大表示]

 マイスペースは2008年7月16日、デジタルコンテンツの流通・販売を手がけるブレイブと楽曲コンテンツのオンライン販売や販促で提携した。マイスペースが運営するSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)「MySpace」とブレイブのオンラインストア「viBirth(写真)」を連携させ、MySpace内でユーザーへ直接コンテンツを販売したり、アーティストの販促活動などを支援する。販売するのはレコード会社やレーベルに所属しないアーティストの楽曲コンテンツである。

 viBirthが提供するサービスは大きく四つ。コンテンツの登録・保管、音楽販売サイトへのコンテンツ配信、アーティストのWebサイトやマイスペースのプロフィールページに楽曲販売機能などを付加する「ウィジェット」、販促プロモーションやイベント参加募集といった各種のアーティスト支援、である。

 アーティストは月額3150円でviBirthに登録。MySpace内にある自身のプロフィールページに、ウィジェットを使って楽曲コンテンツの販売機能を付加する。ウィジェット内で楽曲コンテンツを販売できるほか、「iTunesStore」や「Napster」、携帯電話向けの「着うた」など、世界20カ国の音楽販売サイトへ自身の楽曲を配信できる。マイスペースが主にアーティストやSNS利用者へのプロモーション、ブレイブがコンテンツの管理や各種権利の管理、課金といった実務を担う。

 マイスペースの大蘿淳司社長によれば、MySpaceへの登録アーティストは7万5000組を突破。「音楽分野のコミュニティとしてトップの地位を確立できた」(同)。

 今回、MySpace内で楽曲コンテンツの販売を可能にしたのはアーティストからの要望によるもの。従来はMySpace内にアーティストが自身のページを開設しても、試聴版を無料でストリーミング配信したり、他の楽曲販売サイトへのリンクを張ることしかできなかった。「視聴だけでなくその場でコンテンツを販売できるようにしたいというのは、当然の要望だ」(大蘿社長)。今回のサービスによって「まだ花開いていない才能をユーザーに直接届ける。これでMySpaceを活性化させて利用者を増やし、当社自身の利益につなげたい」(同)。