検索広告技術の開発会社である米SearchIgniteは米国時間2008年7月15日,米Yahoo!と米Googleの検索広告に関する提携がキーワード価格に与える影響について調査した結果を発表した。それによると,キーワードに対して支払う広告料が平均22%値上がりする可能性があるという。

 Yahoo!とGoogleは今年6月,GoogleがYahoo!の検索サービスにオンライン広告を供給することで合意した(関連記事:Yahoo!がGoogleのオンライン広告を採用へ,非排他的提携で合意)。Yahoo!は特定のキーワードと掲載位置(ランク)に関して,Googleの広告を採用する。Yahoo!の検索結果一覧の隣りに,Googleの「AdSense for Search」および「AdSense for Content」から配信される広告を表示する。

 SearchIgniteが,両社の検索広告のCPC(1クリック当たりの広告コスト)を比較したところ,キーワードの種類と掲載位置によって広告料金が変わることが分かった。検索頻度が低い“テール・キーワード”の場合,GoogleのCPCがYahoo!を大きく上回る。掲載ランクが3位の場合で約20%,5位以下のランクで35%も高かった。

 一方,「保険」など頻繁に検索される“ヘッド・キーワード”は,Yahoo!の上位3ランクの平均CPCがGoogleより高い。しかし4位以下では,GoogleのCPCがYahoo!を上回る。

 製品名やブランド名といった“ブランド・キーワード”では,掲載ランク1位に対するYahoo!のCPCがGoogleより高いものの,2位と3位はほぼ同程度だった。

 SearchIgnite社長のRoger Barnette氏は,「Yahoo!とGoogleは今回の提携で広告による売上高を伸ばすことになる。広告主は広告料の値上がりなど,少なからぬ影響を受けることになるだろう」と予測している。

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