松下電器産業は2008年7月15日,AVソフトコーデック商品「MediaArtistシリーズ」の携帯電話機向けコンテンツ制作ツールの最新版を8月27日からライセンスすると発表した(発表資料)。同社の従来製品では3キャリア(NTTドコモ,KDDI,ソフトバンクモバイル)までのコンテンツ一括変換処理機能を提供してきたが,今回の製品は新たにイー・モバイルの着うたや着うたフルに対応することにより,業界で初めて4事業者の着うたフルの制作を一本化したオーサリングツールという。

 今回発表したのは,「モバイルコンテンツオーサリングツール(プロフェッショナル,スタンダード)」,「モバイルコンテンツオーサリングツール for Video Clip」である。コンテンツプロバイダーや制作プロダクション,音楽レーベル,携帯電話事業者に提供する。ビデオクリップ専用の「モバイルコンテンツオーサリングツール for Video Clip」の最新版は,新たにKDDIの「EZムービー」や「ビデオクリップ」などのコンテンツ制作にも対応し,こちらも4キャリア向け映像用ツールを一本化している。

 高スループット化や圧縮率の向上も図られている。高スループット化についは,独自の動画像符号化処理の最適化と変換処理の高速化により,同社の従来製品比で2倍以上を実現した。圧縮率の向上に向けては,符号化のアルゴリズム改良による高画質化を図り,同社の従来製品比で80%以下を達成した。加えて「モバイルコンテンツオーサリングツール(プロフェッショナル)」では,WindowsMedia(WMVやWMA)によるコンテンツ制作にも新たに対応することにした。