TERASOLUNA Framework for .NETの概要(NTTデータの資料より引用)
TERASOLUNA Framework for .NETの概要(NTTデータの資料より引用)
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 NTTデータは2008年7月14日,.NET Framework向けのフレームワーク「TERASOLUNA Clinet Framework for .NET」および「TERASOLUNA Server Framework for .NET」をオープンソース・ソフトウエアとして無償公開した。TERASOLUNAはNTTデータが開発し実際のプロジェクトで利用しているフレームワークおよび開発プロセスで,これまでに約280の大規模プロジェクトに適用している。

 TERASOLUNAはNTTデータが99年頃から開発を開始し,実際のプロジェクトで利用している「長年培ってきた開発ノウハウ」(NTTデータ)。NTTデータは2007年11月に「TERASOLUNA Server Framework for Java(Web版)」と「TERASOLUNA Client Framework for Ajax(マスカット)」をオープンソース・ソフトウエアとして公開。以後,2007年12月には「TERASOLUNA開発プロセス」,2008年1月に「TERASOLUNA Servr Framework for Java(リッチ・クライアント版)」,「TERASOLUNA Batch Framework for Java」を公開してきた。2008年6月までで,累計約3万5000件のダウンロードがあった。

 「TERASOLUNA Clinet Framework for .NET」および「TERASOLUNA Server Framework for .NET」の公開は,これら一連のTERASOLUNAのオープンソース化の仕上げとなる。

 「TERASOLUNA Clinet Framework for .NET」は入力値検証,イベント処理,画面遷移,サーバーとの通信,ファイル・アップロード/ダウンロードなどの機能,「TERASOLUNA Server Framework for .NET」は入力値検証,画面遷移制御,メッセージ管理などの機能を備える。.NET Frameworkが標準で備える機能もあるが「.NET Fameworkは自由度が高い。TERASOLUNA Frameworkを使うことで標準化できる」(NTTデータ)。クライアント側は.NET,サーバー側はJavaという構成も可能。

 「TERASOLUNA Clinet Framework for .NET」および「TERASOLUNA Server Framework for .NET」は,ピーク時約250人が参加した大規模な通信系企業の開発プロジェクトなどで使用された実績があるという。

 TERASOLUNAに関しては,公開していないが,試験支援ツールや性能評価開発支援ツール,Eclipseベースの開発支援ツールもNTTデータ社内で開発し利用している。NTTデータでは今後,2008年の秋をめどにTERASOLUNAの有償サポートの提供を開始する予定だ。 

◎関連リンク
TERASOLUNA公式サイト
TERASOLUNAフレームワーク公開ページ(SouceForge.jp)