米Yahoo!は米国時間2008年7月12日,同社の株主であるCarl Icahn氏と米Microsoftによる共同の組織再編案を拒否したことを明らかにした。共同提案には,検索事業売却などの内容が含まれる。

 Yahoo!によれば,Icahn氏とMicrosoftは7月11日に提案を示し,24時間以内に受け入れるよう求めた。「提案の基本的要件から,Icahn氏とMicrosoftに交渉するつもりが無いことは明らかだった」(Yahoo!)。しかしYahoo!取締役会は,提案を受け入れることは株主にとって最良の利益にならないと判断したという。

 Yahoo!取締役会は,Icahn氏と米Microsoftの共同提案よりも,米Googleとの提携の方が財務的に価値があり,複雑さやリスクが少ないと主張。また,共同提案はYahoo!全体を公正な価格で売却することを妨げるものだと批判した。

 Icahn氏は7月7日に株主あての書簡を公開し,8月1日の年次株主総会でYahoo!取締役会の入れ替えが実現すれば,Microsoftと交渉を始めると明言した。Microsoftも,Yahoo!の検索事業,あるいは全社を買収することを視野に入れた新取締役会との交渉に関心があることを明らかにしている(関連記事:Yahoo!株主のIcahn氏とMicrosoft,「新取締役会が選出されれば交渉再開」)。

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