写真1 ASUSTeKの杜 啓宇マネージングディレクター
写真1 ASUSTeKの杜 啓宇マネージングディレクター
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 台湾ASUSTeK Computer社は2008年7月11日,Eee PCの日本向けモデル第2弾「Eee PC 901-X」を発表した(関連記事)。ベースとなるモデル(Eee PC 901)は,台湾で6月3日に発表されたものだ。

 ただし,台湾や米国ではEee PC 901のほかに,10型液晶を搭載したEee PC 1000やハード・ディスクを搭載したEee PC 1000H,さらにはWindowsだけでなく,Linuxを搭載したモデルも発売されている(関連記事)。これらのモデルは,日本でも出荷されるのか? また,Taipei Computexで展示されたEee PCのデスクトップ版など,Eeeファミリーの発売は?(関連記事) 新モデルから“ASUS”の文字が消えたのはなぜ? 海外メディアなどが報じるEee PC部門の分社化といったウワサは本当?――これらの疑問に,ASUSTeKの日本担当トップである杜 啓宇ゼネラル・マネージャー(写真)に聞いた。

■Linuxモデルは国内で発売されるの?

 Eee PC 1000や1000H,Linuxモデルについては,検討中だ。国内は中心となる製品を最初に出荷し,ユーザーの声や販売店の意見などを取り入れながら,次に出荷する製品を決めていく。今回発表していない製品は,手持ちのカードであり,次に出すモデルをまだ決めていないし,国内投入しないと決めたモデルもない。

(記者による補足)
 Linuxモデルについては,登場する可能性が高そうだ。杜氏は,2008年1月時点で1つ前の「Eee PC 4G-X」にLinuxを搭載したモデルを出荷する予定があるとしていた。時期は5月あたりが有力だったが,「Linuxを日本語化するスケジュールが大幅に遅れた」(ASUSTeK セールス&マーケティング事業部の謝 青陵アカウントマネージャー)ことで,出荷されなかった。

 ASUSTeKの別の国内関係者によると,既にEee PCに搭載するLinuxの日本語化作業は終わっているという。Eee PC 901-XにLinuxを搭載したモデルが登場する可能性は高そうだ。

■Eeeファミリーはどうなるの?

 Eeeファミリーには,デスクトップ型の「Eee Box」のほかにもいくつかあり,またデザインを統一した周辺機器もある。一部は8月上旬に国内でも出荷する。台湾でEee PC 901と同時に発表されたゲーム・コントローラ「Eee Stick」の出荷は,先になる。Eee Stickは,Eee PCではなく,Eee Boxとの組み合わせが良いと考えており,Eee Boxと同じか,それ以降の出荷となる。

■Eee PCの天板から「ASUS」の文字が無くなったのはなぜ?

 Eee PCの新モデルから天板の「ASUS」の文字が無くなり,代わりに「Eee」というロゴが入った。これは,Eee PCを発売する前から市場に投入していたノート・パソコンがハイエンド指向だったため。“ASUS”というロゴには,そのイメージが強い。Eee PCを含むEeeファミリーは,家庭向けの低価格な路線を狙ったものなので,Eeeのロゴだけに変更した。

■Eee PCの分社化のウワサは?

 Eeeは,ASUSTeKの柱となるブランドの1つ。ソニーでいえば,「バイオ」や「ブラビア」と同じで,いちいち分社化しない。