写真●Eee PC 901-Xの外観。ボディカラーは黒と白の2種類
写真●Eee PC 901-Xの外観。ボディカラーは黒と白の2種類
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 台湾アスーステック・コンピュータは2008年7月11日、超低価格ノートPC「Eee PC」の新機種「Eee PC 901-X」を正式発表した。国内で7月12日から販売を始める。本体価格はオープンだが、予想実売価格は5万9800円。前世代機「701」の実売価格4万9800円に比べると1万円ほど高いが、「スペックアップしているため、1万円アップは受け入れられる」(日本でのマーケティングを担当するアスースジャパンのシンシア・テン PCコンポーネント マーケティングマネージャー)とみる。

 確かに901-Xは各種のスペックアップが施されている。液晶ディスプレイは701の7インチ型(800×480ドット)から8.9インチ(1024×600ドット)に大型化。主記憶は512MBから1GBに増やした。外部記憶装置は701と同じSSD(ソリッド・ステート・ドライブ)だが、容量は12GBと701の3倍になった。別途アスースが無償提供するオンライン・ストレージ・サービス「Eee Strage」を最大20GB分利用できる。

 バッテリ駆動時間も改善した。独自の省電力機構を組み込んだことにより、駆動時間は最長で約8.3時間(JEITA方式で測定)になったという。前機種の701は「駆動時間が短く不便」との不満がユーザーから上がっていた。

 プロセサはインテルの携帯機器向けモデル「Atom N270」(1.6GHz動作)を搭載する。OSはWindows XP SP3である。ただし901-XについてはWindows Vistaに標準搭載されている「Windows Live」をプリインストールする。Windows Liveはメールやチャット、写真管理ソフトなどを含むソフト集。ビジネスパーソンを意識して低価格オフィスソフト「StarSuite 8」を同こんする。

 無線通信機能として、IEEE802.11b/g/nとBluetoothをサポートする。本体重量は約1.1kg。

 アスースのケビン・ドゥ日本担当ゼネラル・マネージャーは、「2007年10月に初代Eee PCを出荷してから、世界ではすでに350万台が売れた。901はさらなる出荷増が見込めそうだ」と語る。901はすでに台湾や欧州、米国で出荷していた。

 当面、日本向けには月間3万台の出荷を見込んでいるが、需要増に応じて生産量を拡大する計画。「701は日本向けの生産が間に合わず欲しいユーザーの手元に届けられないという問題が起きていた。その反省を踏まえ901は十分な生産体制を整えた」(シンシアマネージャー)としている。