写真1●シャッターをほぼ閉めた状態のソフトバンク恵比寿(午後3時30分時点)
写真1●シャッターをほぼ閉めた状態のソフトバンク恵比寿(午後3時30分時点)
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写真2●閉店を宣言した12時過ぎに店舗とその周辺は騒然となった
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 ソフトバンクモバイルは2008年7月11日正午,米Appleの携帯電話端末「iPhone 3G」の発売を正式に開始。ビックカメラ有楽町店やヨドバシカメラ マルチメディアAkibaでは華やかなセレモニーが開催されたが(関連記事1関連記事2),一方で一部の店舗ではトラブルも発生した。

 「これがソフトバンクのやり方か!」

 「本日は閉店とさせていただきます。誠に申し訳ございませんが本日はお引き取りください」

 ソフトバンクモバイルの代理店である「ソフトバンク恵比寿」は同日,正午に本日の営業を終了し,閉店することを決めた。iPhoneを購入できなかった来店者の苦情が殺到して店を占拠され,通常営業ができないと判断したためだ。

 同店の店員によると,本日の販売台数は10台。この10台は,すべて予約購入者のために確保したものだったという。しかし,その旨を張り紙などで告知しなかったため,開店前に20人程度の購入希望者が列をなしていた。

 この件についてソフトバンクモバイル広報に問い合わせたところ,午後2時時点で「トラブルではなく,説明不足によりお客様ともめたことがあったという事実は聞いている。一時的に閉店することも考慮したようだが,現在は間違いなく通常営業を行っている」と説明した。しかも同社では,直営店,代理店にかかわらず,基本的に予約販売は行わないスタンスを取っているという。

 そこで再びソフトバンク恵比寿の状況を確認すると,午後3時30分時点では店舗のシャッターが8割程度下げられており,とても通常営業という状況ではなかった。

 一部の購入希望者に話を聞くと,「一時は販売できないと言われたが,販売してもらえることになった。我々は恵比寿店が40台のiPhoneを入荷するという情報を持っていたため,店員に問い詰めると『10台は予約販売をするためのもので,30台は法人に回す』との回答だった。問題の発端はこの発言」という。

 同店の店長は「予約を受け付けたわけではなく,仮予約を受け付けた。法人に回すという30台は,他店舗に回す予定だったもの。事前に告知できれば良かったが,情報制限があったため販売直前まで情報公開できなかった。しかし,本日は40台すべてを来店された購入希望者に販売することに改めた」とした。

 この点について,再度ソフトバンクモバイルの広報に確認を取ったところ,「何度も確認したが,予約販売は行っていないし,お並びになっていただいたお客様に通常通り販売している」と述べるのみだった。