写真1●シマンテック代表取締役社長兼日本担当バイスプレジデントの加賀山進氏
写真1●シマンテック代表取締役社長兼日本担当バイスプレジデントの加賀山進氏
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写真2●今期は基礎固め政策を行う時期と位置づけ,「認知度の確立」「サービス・品質の向上」「ビジネスのしやすさの向上」の3本柱を軸に展開する
写真2●今期は基礎固め政策を行う時期と位置づけ,「認知度の確立」「サービス・品質の向上」「ビジネスのしやすさの向上」の3本柱を軸に展開する
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 シマンテックは2008年7月9日,2009年度の事業戦略説明会を開催し,これまでの販売戦略を見直すことを明らかにした。説明会の席上で,同社の加賀山進・社長は「今後3年以内に年間の売上高成長率を現在の数%から13~15%に引き上げる」と表明。またこれに伴い,2008年内に数百人規模の大幅増員も実施することも明らかにした。

 同社はこれまで,導入からサポートまで一貫して引き受けられるパートナーに新製品の販売を任せてきた。

 今後は,新製品を単体製品販売から複数製品の組み合わせに変え,顧客の需要に合わせた提案を行うという。販売も自社の責任で展開する。パートナーとの関係は,販売からサポートまでを一貫して引き受けられないパートナーであっても,例えば販売のみ,導入のみというように柔軟性を持った関係に改める。「我々は市場をきちんと作ることに専念し,サポート体制も整えた上で,成長段階に入ってからパートナーに販売を委ねていきたい」(加賀山氏)。

 これに併せて同社は,販売,導入,サポート強化を目的に,2008年の夏,秋,冬の3回に分けて,合計で数百人を新たに採用する。同社の現在の従業員数は約470人。このため,大幅な増員となる見込みだ。

 新製品で特に注力していく分野は,情報漏えい対策とコンプライアンス関連製品になるという。

 また,パートナー向けの技術情報提供およびコミュニティ・サイトの開設,品質向上における技術対応の迅速化,日本の商習慣に合わせた業務工程改善などを行い,「現状では低い顧客の満足度をナンバー1にする」(同)としている。