Linktropy MINI
Linktropy MINI
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 理経は,遅延やパケット・ロスなどを人工的に作り出すことでWAN(通信回線サービスを用いた広域ネットワーク)を模倣する装置「Linktropyシリーズ」3モデルの新版4.0と,低価格版の新モデル「Linktropy MINI」を,2008年7月1日に出荷したと発表した。価格は,低価格版のLinktropy MINIが30万4000円(税別)で,既存モデルの新版が64万5000円(税別)から。開発会社は,米Apposite Technologies。

 Linktropyは,WANの回線状況を模倣するネットワーク機器である。通信回線サービスを介在させることで発生する遅延やパケット・ロスを模倣する。帯域を300ビット/秒~1Gビット/秒,遅延を0~10秒,パケット・ロスを0~100%の間で設定できる。新版4.0では,こうしたマニュアル設定に加えて,実環境のWANを記録してパラメータを取得し,再現する機能を追加した。本体形状は1Uラックマウント型。

 模倣するWAN帯域の違いやポート数に応じて3モデルを用意している。下位モデル「Linktropy 4500」は,2Mビット/秒までで64万5000円(税別),最大で155Mビット/秒まで拡張が可能。上位モデル「Linktropy 7500」は,10Mビット/秒までで119万5000円(税別),最大で1Gビット/秒まで拡張が可能。上位モデルをベースにポートを4基に増設した「Linktropy 7500 PRO」は149万5000円(税別)から。

 さらに今回,WAN回線の帯域を最大で100Mビット/秒までに固定した低価格版のLinktropy MINIを用意した。既存モデルの新版とは異なり,WANの記録/再現機能は持たない。サイズは,フィールドでの検証などWANを模倣する機会に合わせて持ち運べるよう,小型軽量とした。外形寸法は,高さ1Uのまま幅と奥行きをともに縮小した幅27×高さ4.35×奥行き18センチ・メートルで,重量は1.6キロ・グラムである。