米GCT Semiconductorは米国時間の2008年7月8日,チューナー回路(復調を含む)を2系統内蔵したワンセグ受信用IC「GDM7302」のサンプル出荷を開始したと発表した(発表資料)。2個のチューナー回路を備えるので,例えばダイバーシチ受信を1チップで受信品質の安定化を図ることが可能である。また,ピクチャー・イン・ピクチャー形式の表示や,表示画面と別の番組を録画するといった機能を実現する場合も,RFは1チップで実現できる。ワンセグ用受信ICで,2個のチューナー回路を備えるのは業界初という。

 GDM7302は,ワンセグのほか,デジタルラジオ放送にも対応する。また,ブラジルの地上デジタル放送を受信する携帯機器などにも利用できる。6mm x6 mm のWLCSP(wafer level chip scale package)というパッケージを利用してセットメーカーに提供される。serial TSやSPI,USBなどのインタフェースをサポートする。量産の開始は2008年の第三四半期を予定する。