写真1●実験iアプリ「TSUGINAVI」の画面
写真1●実験iアプリ「TSUGINAVI」の画面
[画像のクリックで拡大表示]
写真2●札幌市に行くと、TSUGINAVIに札幌の観光情報が自動的に表示される
写真2●札幌市に行くと、TSUGINAVIに札幌の観光情報が自動的に表示される
[画像のクリックで拡大表示]

 2008年7月7日に開幕した北海道洞爺湖サミット(主要国首脳会議)にあわせて、海外から多くの政府関係者や報道陣、観光客が北海道を訪れている。NTTドコモ北海道支社はそのような外国人向けに、iアプリを使って観光やショッピングに関する情報を配信する実証実験を7月1日から8月15日まで実施している。

 GPS(全地球測位システム)機能を搭載したF906iに、今回の実験のために用意したiアプリ「TSUGINAVI」をあらかじめインストールして貸し出す。TSUGINAVIは待ち受けアプリとして動作。北海道内を移動するユーザーの位置情報をもとに、近くの観光スポットの情報を表示する(写真1)。

 観光スポットの情報は合計375件ある。TSUGINAVIは位置情報を一定間隔でサーバーに送信。サーバーはその付近の観光情報をTSUGINAVIに返信する。札幌市はもちろん、小樽市、洞爺湖町、ニセコ町などにある観光名所や飲食店などの情報を、英語で表示する(写真2)。特定の場所の観光情報を検索する機能や、表示した観光スポット周辺の地図を表示する機能も備える。簡単な行き方案内機能もある。

 実験用携帯電話機は、新千歳空港のNTTドコモのカウンターで貸し出す。付属するマニュアル類は、すべて英語である。この実験のために作成した。7月11日まで実証実験への参加を募り、150台を貸し出す予定だ。

 料金に関しては、実験ではあるが無料ではない。貸し出す携帯電話は通常製品同様に通話や通信機能を利用できるため、通常と同じ通話料や通信料がかかる。ただ電話機返却時にアンケートに回答すると、請求料金から5000円を割り引く。

 TSUGINAVIは、08年1月に沖縄県と京都府で実施した観光客向けの情報配信実験で開発したアプリケーションをカスタマイズしたものである。NTTドコモ北海道は今回の実験でユーザーの反応を分析し、今後の事業展開を検討する計画だ。