写真1●ゼロエミッションハウス内に展示されたNECの環境配慮型パソコン試作機
写真1●ゼロエミッションハウス内に展示されたNECの環境配慮型パソコン試作機
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写真2●キーボードの右上に「ECOボタン」がある
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写真3●電力管理ソフト「エコ・ナビゲーション」の画面
写真3●電力管理ソフト「エコ・ナビゲーション」の画面
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 NECは、2008年7月7日から3日間開催されている北海道洞爺湖サミット(主要国首脳会議)に設けられたモデルハウス「ゼロエミッションハウス」に、環境配慮型パソコンの試作機を出展した(写真1)。特徴は3つ。材料に難燃性バイオプラスチックを使っていること、「ECOボタン」を搭載していること、電力管理ソフトを搭載していることだ。

 バイオプラスチックは、通常のプラスチックのような石油系の材料ではなく、植物原料を使う。難燃性バイオプラスチックを使った理由は、通常のバイオプラスチックに比べて熱に強く耐久性があるため。コストが高いなど課題はあるが、今後製品への利用を進めるという。

 2つめの特徴であるECOボタンは、押すだけでパソコンの電力使用モードを切り替えることができる(写真2)。従来はマウスなどを使ってパソコンの設定をその都度変更しなければならなかった。高性能モード、標準モード、省電力モードが用意されている。2008年5月に発売された「VersaPro タイプVE」にすでに搭載済みだ。

 3つめの特徴である電力管理ソフトは「エコ・ナビゲーションシステム」と呼ばれる。電力消費の状況をグラフ表示するほか、エコ度を評価したりランキングしたりする機能がある。過去のパソコン使用パターンから、省電力設定を自動的に変更する機能も備える(写真3)。

 NECはこのような技術を実用化し、08年度中に企業向けパソコンの消費電力を05年度比で30%削減、2010年度比で50%削減することを目指すという。