チェプロは7月7日、建設業界向けのERP(統合基幹業務システム)パッケージ「建設WAO」を発表した。案件管理や顧客管理、予算対実績管理や購買管理などの機能を持ち、操作性も高めた。既にパートナーは約10社で、2010年までに30社に拡大する予定。販売目標は今後3年間で70社である。

 建設WAOは、同社が独自に開発した「WAOアーキテクチャ」に基づき、マイクロソフトの.NET Framework上で動く。システム構成は3階層のWebアーキテクチャと基本的に同じだが、操作性を重視してサーバー側にあるアプリケーションとデータのやり取りにはWebブラウザーを使わず、クライアント側に専用ソフトを導入して実行するようにしている。

 チェプロの福田玲二社長は、「専用ソフトの中身は画面で利用するボタンや画像の集合体。インストールは数分程度で済むし、データ項目ごとにデータを送信するため、画面全体をやり取りするWebブラウザーのやり方と比べると応答速度は速くなる。体感速度で10倍以上の高速化が可能になるだろう」と話す。

 WAOアーキテクチャ自体を他社のパッケージソフトに組み込むことも考えており、既に数社のパッケージソフトへの導入が決まっているという。福田社長は建設業の業務改革に参画したことがあり、そのときの経験を基にパッケージを開発した。

 建設WAOの価格は、見積もり積算の機能を利用する場合で、5ユーザー62万5000円から。同日から出荷する。