写真1●イー・モバイルの“サミット専用機”
写真1●イー・モバイルの“サミット専用機”
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写真2●サミット専用機には英語のマニュアルが同こんされている
写真2●サミット専用機には英語のマニュアルが同こんされている
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写真3●洞爺湖近辺の通信可能エリアの地図
写真3●洞爺湖近辺の通信可能エリアの地図
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 イー・モバイルは2008年7月7日に開幕した北海道洞爺湖サミット会場で、サミット専用モデルの貸し出しサービスを開始した。国際メディアセンター(IMS)を訪れる各国報道機関に無償で貸与する。同社に通信デバイスを提供している中国の華為技術と共同で提供する。

 貸し出すのは、最高7.2Mビット/秒で通信が可能なUSB接続タイプのデバイス「DH02HW」。市販されているものと異なるのは、サミットのロゴがあしらってある点だ(写真1)。ただし、サミット会場でしか利用できないわけではなく、通常モデルと同じエリアで利用できる。

 このデバイスには、サミット向けサービスのために作成した英語のマニュアルやサミット会場付近の利用可能エリアを示した地図などが付属する(写真2写真3)。記者が実際にサミット開催エリア数カ所で使用したところ、いずれも1Mビット/秒以上の速度で通信できた。イー・モバイルは年明けから、洞爺湖町やニセコ町近辺で基地局増設に着手していたという。

 デバイスは全部で1000台用意し、そのうち100台を希望する報道機関に先行して貸し出し、残る900台はIMS内に設けたブースで直接貸し出した。「海外のプレスにとても好評」(ブースの担当者)ということで、サミットが開幕した7月7日の時点で用意した1000台すべてを貸し出したという。

 イー・モバイルと華為技術がこのようなサービスを提供するのは、両社のモバイル・サービスを世界にアピールするため。特に華為技術は欧米にもビジネスを展開しており、世界のメディアに技術の高さを示す良い機会と考えたようだ。ブースには、華為技術の担当者も顔を見せていた。

 無償サービスとして利用できるのは、サミット終了後の7月13日まで。それ以降は、プリペイド方式のサービス「EMチャージ」の手続きをすれば、デバイスを引き続き利用できる。EMチャージでは、あらかじめユーザーが支払った金額から、通信料金が差し引かれる。