英Vodafoneは英国時間2008年7月3日,ガーナ国営通信Ghana Telecommunications(Ghana Telecom)の株式の70%を取得することで合意したと発表した。ガーナ政府に総額9億ドルを支払う。手続は2008年第3四半期に完了する見込み。ガーナ政府は30%の株式を維持する。

 Ghana Telecomは国内固定回線とブロードバンド回線の9割以上を占めているが,モバイル・サービス市場におけるシェアは17%で第3位。2008年3月末時点の加入ユーザーは140万人。

 Ghana Telecomは今後5年をかけて,ネットワークの改善と拡大,光ファイバー・バックボーンの統合に5億ドルを投じる計画という。Vodafoneは,インドなどの新興市場での事業展開で培った経験と,ブランド力を活用して,Ghana Telecomの成長を支援するとしている。これにより,モバイル市場における25%以上のシェア獲得を目指す。

 VodafoneのCEO,Arun Sarin氏によると,ガーナの携帯電話普及率は約35%とまだ低いが,携帯電話加入者は年間平均増加率55%以上で拡大している。人口の半数以上を25歳未満が占めることや,インフレが落ち着いて昨年の実質GDP成長率が6.3%となったこと,また油田が見つかったことなどから,大幅な成長が期待できる。

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