写真1●任意の個所に注釈を付けられるソーシャル・ブックマーク・サービス「コモンズ・マーカー」
写真1●任意の個所に注釈を付けられるソーシャル・ブックマーク・サービス「コモンズ・マーカー」
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写真2●テキストを選択して右クリックするとコメント欄が開く
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 コモンズ・メディアは2008年7月4日,Webページのテキストを一部抜き出して保存できるソーシャル・ブックマーク・サービス「コモンズ・マーカー」を開始した。単語や段落を選択してコメントを記入すると,そのWebページに付けられたコメントの一覧などがミニブラウザに表示される仕組み(写真1)。個人のメモ書きやWebページを媒体とした議論に利用できる。

 コモンズ・マーカーは,Webページのブックマークをオンラインに保存・共有するソーシャル・ブックマークをベースに,ページのURLだけではなくどのテキストに着目したかを記録する機能を追加したサービスだ。その機能からソーシャル・アノテーション(注釈)とも呼ばれる。Webページ単位より細分化した価値判断の情報共有や,コメントによる議論,Webページの共同校正などで利用できる。

 同種のサービスとしては,2006年にサービスを開始した米Diggo社の「Diigo」が代表的。ただDiigoがWebブラウザにツールバーをインストールする必要があるのに対して,コモンズ・マーカーはJavaScriptベース。JavaScriptのプログラムをブックマークとして登録したブックマークレットを開き,テキストを選択して右クリック,コメントとタグを付けて保存,という作業をプラグイン無しで手軽に利用できる(写真2)。また軽量化を目指す一方で,コメントをクリックするとマークした箇所にジャンプする「オートスクロール」機能を装備。大量のコメントがあるページの一覧性を高めている。

 対応ブラウザはInternet Explorer 6以降,Firefox 2/3,Safari。メール・アドレスなどを登録しアカウントを作成するだけで無償で利用できる。現時点では,作成したマーカーやコメントは全ユーザーに共有される。アカウントやグループ単位で公開・非公開を設定する機能はない。アクセス制御やプライベート・アドレスでの利用については今後,企業向けサービスとして商用化する計画だ。

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コモンズ・マーカー