写真1●ウィルコムの「WILLCOM 9」。一般的な携帯電話の折りたたみモデルと比べると一回り小さい。手のひらに収まるサイズだ。
写真1●ウィルコムの「WILLCOM 9」。一般的な携帯電話の折りたたみモデルと比べると一回り小さい。手のひらに収まるサイズだ。
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写真2●ウィルコム ブランド&プロダクト企画部の石川俊司部長
写真2●ウィルコム ブランド&プロダクト企画部の石川俊司部長
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写真3●WILLCOM 9の端末デザインを手がけた,ウィルコム ブランド&プロダクト企画部の堀田峰布子氏
写真3●WILLCOM 9の端末デザインを手がけた,ウィルコム ブランド&プロダクト企画部の堀田峰布子氏
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写真4●2軸ヒンジ構造を採用。開きやすいようにヒンジの部分に丸みを持たせている。ハードカバーの本をモチーフにしたという。
写真4●2軸ヒンジ構造を採用。開きやすいようにヒンジの部分に丸みを持たせている。ハードカバーの本をモチーフにしたという。
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 ウィルコムは2008年7月3日,メールやブラウザなど機能を絞り込んだPHS端末「WILLCOM 9」(ケーイーエス製,写真1)を発表した。7月18日から発売する。ウィルコムストアでの販売予定価格は,W-VALUE SELECT加入で新規契約の場合で,実質負担額は9600円となる。

 WILLCOM 9は,2006年12月に発売した「9(nine)のDNAを汲んだ機種」(ブランド&プロダクト企画部の石川俊司部長,写真2)。9(nine)は発売から1年半を経過した現在でも売れ続けており,累計で43万台を出荷したという。「9(nine)のような機能を絞り込んだ音声端末を評価する人も多い。機能を満載した端末を出す携帯各社とは違う,ウィルコムらしさを追求する意味で,新たにWILLCOM 9を発売する」(同)。

 WILLCOM 9は,ストレート型だった9(nine)とは異なり,折りたたみ型のデザインを採用。携帯各社の出す折りたたみ形端末よりも一回り小さくなっている。

 さらにWILLCOM 9で利用できる新サービスとして,ガジェット機能を提供する「ウィルコム ガジェット」を用意した。待ち受け画面上にガジェットのアイコンを配置し,様々なサービスの更新情報を自動取得できる。WILLCOM 9には,米グーグルの「Gmail」やミクシィの更新情報を取得できるガジェットをプリインストールしている。

 なおウィルコム ガジェットのプラットフォームにはACCESSの「NetFront Browser Widgets」を利用している。ウィルコム ガジェットの対応機種は,今後拡大していく方針。ガジェットの開発についても「セキュリティ面などを注意しつつも,誰もが開発できるようにしていく」(石川部長)とした。

「シンプルな価値を目指す」,デザインはウィルコムの社内で手がける


 WILLCOM 9のデザインは,端末メーカーではなくウィルコム社内のデザイナーが手がけた。インハウスのデザイナーが端末のデザインを直接手がけることは珍しいケースという。「社内デザイナーの場合,端末メーカーのデザイナーよりも冒険的なデザインができる。また連絡が密に取れるため,開発のスピードが速くなるメリットがある」(石川部長)。

 実際にWILLCOM 9をデザインしたウィルコム ブランド&プロダクト企画部の堀田峰布子氏(写真3)は,「シンプルな価値を伝えるデザインを目指した。例えば本体を開けやすくするために,ヒンジ部分をハードカバーの本のような丸みを付けている」と語り,デザインのこだわりを説明した(写真4)。

 なお従来機である9(nine)も「売れ続ける限り生産する」(ウィルコムの土橋匡取締役執行役員副社長)という方針から,当面WILLCOM 9と併売する。

[発表資料へ(WILLCOM 9)]

[発表資料へ(ウィルコムガジェット)]

■変更履歴
当初,ウィルコム ガジェットのプラットフォームの名称を「NetFront Browser Widget」としていましたが,正しくは「NetFront Browser Widgets」です。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。[2008/7/4 15:05]