Scalix 11.4 日本語版の複数ユーザーの予定を合成表示できるオーバーレイカレンダ機能
Scalix 11.4 日本語版の複数ユーザーの予定を合成表示できるオーバーレイカレンダ機能
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Scalix 11.4のRSSで外部の情報を取り込んでパブリックフォルダに掲載する「プロキシフォルダ」
Scalix 11.4のRSSで外部の情報を取り込んでパブリックフォルダに掲載する「プロキシフォルダ」
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Scalix 11.4のデザインをCSSで変更できる「テーマ」機能
Scalix 11.4のデザインをCSSで変更できる「テーマ」機能
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 日本スケーリックスは7月10日,オープンソースのWebグループウエア新版「Scalix 11.4 日本語版」をリリースした。ScaixはAjaxにより,WebブラウザでMicrosoft Outlookライクなユーザー・インタフェースを実現しているのが特徴。11.4では,iPhoneやSymbianなどのモバイル端末とのデータ同期機能や,外部の情報をRSSで取り込んで掲示板に表示する「プロキシフォルダ」機能を備えた。

 Scalixは米Scalixが開発したオープンソースのWebグループウエア。メールとスケジューラ,掲示板機能を備える。携帯電話からのメール利用も可能。無償でオープンソース・ソフトウエアとして公開しているコミュニティエディションのほか,有償のスモールビジネスエディションとエンタープライズエディションがある。

 モバイル端末とのカレンダやアドレス情報の同期は,従来はWindows Mobileのみ対応していた。11.4ではiPhoneやSymbian(Nokiaおよびソニー・エリクソン製携帯電話),Palmと,Bluetoothなどによりデータの同期が可能になった。

 AppleのiCalやMozilla Lightningからスケジュール情報を取り込むことができるようになった。これにより日本の祝祭日情報をAppleやMozillaのサイトから取り込んでパブリックフォルダ(掲示板)に掲載することが可能になった。

 デザインを選択できる「テーマ」機能を備えた。CSS(Cascading Style Sheets)により,色やフォント,ロゴなどを指定した「テーマ」はユーザーが作成することも可能。

 Firefox 3を正式にサポートした。Firefox 3ではJavaScriptの実行性能が向上したため,AjaxでJavaScriptを多用したScalixの実行速度も向上したとしている。

 複数のユーザーやグループのスケジュールを一画面に合成して表示できる「オーバーレイカレンダ」も新機能。ただしグループスケジューラ機能は,コミュニティエディションでは10ユーザーまで。

 日本語版はこれまでに約3万件ダウンロードされたという。「日本では,日刊スポーツ新聞社や,東京都立科学技術高等学校など,13社が有償版を導入している。無償のコミュニティエディションのユーザーは把握しきれないが,100~200社が導入していると見ている」(日本スケーリックス 取締役 大塚和彦氏)。

 価格は,スモールビジネスエディションが50プレミアムユーザまで初期費用16万4000円,エンタープライズエディション初期費用1プレミアムユーザあたり1万5900円など。2008年9月30日まではスモールビジネスエディション初期費用1プレミアムユーザあたり1640円,エンタープライズエディション初期費用1プレミアムユーザ2640円で販売する。

 Scalixコミュニティエディションは日本スケーリックスのサイトからダウンロードできる。