米McAfeeは米国時間2008年7月1日,スパム攻撃の脅威に関する実験の結果を発表した。10カ国から50人のユーザーを選び,スパム対策を施していないパソコンで30日間インターネット活動を行ってもらったところ,計10万4000通以上のスパム・メールを受信した。1人あたり平均2069通,1日あたり平均70通近くも受信したことになる。
最もスパム・メールが多かった国は米国(2万3233通)で,相変わらずスパム攻撃の標的になっている。その一方,ワースト2にブラジル(1万5856通),ワースト4にメキシコ(1万2229通)が登場するなど,スパム攻撃者が新興地域にも目を向けていることが分かる。
スパム送信者はさまざまな心理トリックを駆使して,ユーザーの個人情報や現金を不正に入手しようとしている。今回の実験で,受信者の言語や文化的背景に目をつけた手口が増えるなど,スパムがますます巧妙になっている実態が明らかになった。
スパムの内訳は,フィッシング・メールが最も多く,そのほかウイルスが仕込まれたメールも目立った。また,怪しげなWebサイトを訪問した際にマルウエアをインストールされたことが原因で,ポップアップ広告の増加やパソコン処理速度の低下を訴えるユーザーもいた。
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