新日鉄ソリューションズは資生堂の新マーケティングシステムを構築し、6月より国内化粧品事業で全面稼動を開始した。新システムの中核パッケージには、日本オラクルのビジネスインテリジェンス(BI)ソフト「Oracle Business Intelligence Suite Enterprise Edition(Oracle BIEE)」を採用した。

 資生堂の取引先約10万店の出荷/POS(販売時点)データを統合し、ブランド軸/製品軸/地域軸/販売チャネル軸での売上/損益/在庫といった経営情報を、ほぼリアルタイムで把握できるようにした。ビジネスの迅速化などが期待できるという。中核パッケージのOracle BIEEは、画面とデータ管理の開発で効率性が高いツールを搭載しており、システム構築コストの削減や運用性に効果があるとしている。

 資生堂はこれまで複数の個別システムを運用していたため、分析指標やノウハウ、ユーザーインタフェースの不統一、サーバーの乱立、システム資産の増加、運用コストの増大といった問題を抱えていた。また同社は現在27ある育成ブランドを6つのメガブランド、5つのリージョナルブランドを含む計21ブランドに絞り込む計画を立てている。営業社員から経営陣までがマーケットをタイムリーに分析できる体制づくりが必要性だった。

 得意先マスター管理システムなどに関する新日鉄ソリューションズの提案を資生堂が評価し、新システムの導入を決めた。今後資生堂は、海外事業や化粧品以外の国内事業でも同システムを利用していきたい考え。新日鉄ソリューションズは資生堂のITパートナーとして、同社の取り組みを支援していくとしている。

■問い合わせ先
・新日鉄ソリューションズ 流通・サービスソリューション事業部 電話:03-5117-6064

■関連情報
・新日鉄ソリューションズのWebサイト http://www.ns-sol.co.jp/
・日本オラクルのWebサイト http://www.oracle.com/lang/jp