写真1●Botoloが運営する「椿ひかりのコミュニティ」
写真1●Botoloが運営する「椿ひかりのコミュニティ」
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 総務省は2008年6月25日,違法な広告メールを送信したとして,いわゆる出会い系サイトなどを運営するBotoloに対して改善を命令する行政処分を行ったと発表した。「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律(特定電子メール法)」に基づく措置で,今回が6回目となる。Botoloは違法行為の事実を認めているという。

 特定電子メール法は,受信者から同意を得ていない広告メールを送信する際,メールの件名に「未承諾広告※」という表示を義務付けているほか,送信者の名前とメールアドレスなどの表示を義務付けている。迷惑メール法と呼ばれることもある。

 Botoloは少なくとも2008年2月から6月初旬までの間,「椿ひかりのコミュニティ」「出会いパーソナル」「ちぇりぃ」などのサービス名で同意を得ていない受信者に広告メールを送信していたが,特定電子メール法を順守していなかった。

 総務省によると,「Botoloは違法行為の事実を認めており,改善の姿勢を示している」という。

 特定電子メール法では,改善命令に従わないと懲役1年以下または100万円以下の罰金が課される刑事罰が適用されるが,これまでに刑事罰が適用された事例はない。また,同法については「受信者の同意を得ていないメールをすべて迷惑メールとする」「罰則の最高額を3000万円とする」などを柱とする改正案が,2008年5月30日に可決されたばかり(関連記事)。改正特定電子メール法は12月5日までに施行される予定。