Linuxの普及促進団体であるThe Linux Foundationは米国時間2008年6月23日,デバイス・ドライバをオープンソース化する必要性を訴えるLinuxカーネル開発者コミュニティの声明を発表した。声明の発表は,ドライバをオープンソース化していないベンダーにメッセージを送るとともに,今後,ベンダーがソースを公開しない方向に進むのを阻止することを目的としている。

 同団体によれば,多くのデバイスのドライバはオープンソース化されているが,一部に例外があるという。声明では,ソースが公開されていないLinuxカーネル・モジュールまたはドライバは,Linuxユーザー,企業,Linuxエコシステムに不利益をもたらすと指摘。このようなモジュールは,Linux開発モデルのオープン性,安定性,柔軟性および保全性を無効にするものであり,ユーザーをLinuxコミュニティの専門知識から切り離すものであるとしている。

 また,ソースを公開しないカーネル・モジュールを提供するベンダーは,顧客にLinuxのメリットを放棄させる,または新しいベンダーの選択を余儀なくさせていると説明。オープンソースによるコスト削減と共有サポートのメリットを活用するために,オープンソースのカーネル・コードをサポートするポリシーの採用を促している。

 声明には,135人を超える開発者が署名している。

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