図●サーバー保有台数別に見るサーバー統合・集約化の関心度
図●サーバー保有台数別に見るサーバー統合・集約化の関心度
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 調査会社のノークリサーチは2008年6月23日、中堅中小企業の「サーバー/クライアント管理実態調査」の結果を発表した。サーバーの台数が3~10台と少ない中堅中小企業でも、運用管理の手間を軽減するサーバー統合に高い関心を示していることが分かった。

 同社は売上高5億円以上500億円未満の5000社に対し、今年1月から3月にかけて調査を実施。1210社から回答を得た。

 サーバー統合を「実施済み」「半年以内に実施」、または「検討・考慮している」と回答した企業は、回答者全体の約4割(37.8%)を占めた。当然のことながら、サーバーの台数が増えるほど、サーバー統合に前向きだ(図)。50台以上の企業は48.1%が企業がサーバー統合を実施済みで、3.7%が半年以内に実施、25.9%が検討・考慮中である。

 サーバーの台数が少ないと、それだけサーバー統合の効果も薄れる。しかし、サーバーが10台未満の中小企業であっても、サーバー統合への関心は高かった。例えば5~9台の企業は13.7%がすでにサーバー統合を実施済みで、半年以内に実施を計画している企業も4.0%ある。具体的な計画はないものの、「検討・考慮している(24.2%)」「関心はある(26.4%)」というように、2社に1社がサーバー統合に興味を示す。サーバー台数が3~4台の企業でも、約6割の企業がサーバー統合への関心を示す。

 「通常業務の傍らでサーバーを管理している中小企業にとって、修正プログラムの適用といったサーバーの運用保守は、“時間のロス”でしかない。業務合理化の一環として、サーバー統合を前向きに考えている」と、ノークリサーチの岩上由高氏は分析する。

 実際、「サーバー管理の課題(複数回答可)」を聞いたところ、73.8%が「バージョンアップやセキュリティ・パッチなどの運用管理負担」を挙げ、「ハードウエア・リソースの有効活用(27.6%)」「設置スペースの削減(20.7%)」を大幅に上回った。

 サーバー統合の手段としては、ブレード・サーバーの活用が伸びている。サーバーの統合方法を聞いたところ、「タワー型からラック型へ統合」が46.8%(前年比8.8%減)と主流であるものの、その次に「タワー型からブレード型へ統合(21.3%、同5.3%増)」が続いた。