米CollabNetの支援しているオープンソース・ソフトウエア開発コミュニティは米国時間2008年6月19日,ソフトウエア開発用バージョン管理システムの新版「Subversion 1.5」を公開した。開発コミュニティのWebサイトから無償でダウンロードできる。

 Subversionは,ソースコードの変更履歴などを管理するためのソフトウエア構成管理(SCM:Software Configuration Management)ツール。複数のグループが分散して1つのソフトウエアを並行開発する場合などに,ソースコードを矛盾なく管理できる。

 新版は,開発過程で枝分かれさせたソースコードを統合(マージ)する機能を改善し,マージ作業の自動化を進めた。マージ作業中に矛盾する変更部分をその場で修正し,問題解決する機能も搭載した。試験的な修正作業などの負担を軽減するため,ソースコードのごく一部だけを修正対象にする(チェックアウト)ことも可能とした。ソースコードを管理するリポジトリの分割機能により,複数のファイルシステムにまたがる分散環境での作業を効率化し,サーバーの応答性なども改善する。

 CollabNetは,SubversionにApache/BSDスタイルのソフトウエア・ライセンスを適用し,フリー/オープンソース・ソフトウエア(FOSS)として無償ダウンロード,改変,再配布を許可している。同社は,企業向けのバイナリ版Subversion 1.5,Subversion対応サポート/教育サービスや,開発支援ツール「HP Quality Center」「IBM Rational ClearCase」とSubversionとの統合サービスを有償で提供する。

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