米連邦通信委員会(FCC)は米国時間2008年6月20日,高度無線サービス (AWS:Advanced Wireless Services)周波数帯のオークション規定案について意見を募集する通知(Further Notice of Proposed Rulemaking)を交付した。新たに競売を行う2.1GHz帯では,落札者に高速無線ネットワークの開放を義務づける方針。

 FCCは2004年と2007年にも意見の募集を行ったが,その際は2.1GHz帯を,2155~2175MHzと2175~2180MHzに分けて設定していた。今回の意見募集では,2155~2180MHzの合計25MHzをまとめて単一ライセンスで認可することで,より広範な帯域活用の可能性を検討する。

 FCCが提案している条件では,ネットワークの最大25%を無料の双方向インターネット接続サービス(下り768Kbps以上)に使用すること,児童ポルノなどの不適切なコンテンツを遮断する仕組みを導入すること,さまざまなデバイスによるオープンなアクセスを許可することなどが含まれている。

 4年以内に米国の50%以上をカバーするネットワークを敷設し,10年以内に米国人口の95%以上が利用できる環境を整えることを目指す。

 また,1915~1920MHzと1995~2000MHz(通称1.9GHz帯)オークションについても意見を募集する。複数のプロバイダにライセンスを与え,4年以内に各該当地域で人口の35%以上にサービスを提供できるネットワークを構築し,10年以内に70%以上に拡大することを義務づける考え。

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