米Red Hatは米国時間2008年6月18日,同社製Linuxに仮想化技術hypervisorを組み込む取り組みと,新たな仮想化システム管理コンソール「oVirt」を発表し,「oVirt 0.91-1」のベータ版などのダウンロード提供をWebサイトで開始した。

 同社のLinux向けhypervisor技術は,「Red Hat Enterprise Linux」と「Windows」の両環境に対応する。2006年よりLinuxカーネルに搭載されている仮想化機能「KVM」をベースに開発した。物理サーバーと仮想サーバーを単一の管理コンソールから制御できる。リアルタイムにシステム間で仮想マシンを移動可能。さまざまなx86マシンに導入できるため,ベンダー選択の自由度が高まり,コスト削減やシステム簡素化などの効果が得られる。現在ベータ版を提供している。

 oVirtについて,同社は「業界初のオープンソース仮想化インフラ管理ソリューション」と説明する。仮想化環境を集中管理し,仮想マシンによるクラスタリングや負荷分散を自動制御できる。

 米メディア(InfoWorld)によると,oVirtはRubyで記述したWebアプリケーションで,オープンソース・ソフトウエア・ライセンスGeneral Public License version 2(GPLv2)を採用しているという。

 Red Hatは,仮想化環境の安全性確保につながるセキュリティ技術の開発などを目的とする活動「freeIPA」も開始した。

[発表資料へ]