写真●日本サムスンの「ハルヱとケイジ」
写真●日本サムスンの「ハルヱとケイジ」
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 日本サムスンは2008年6月18日,デジタル・サイネージ製品「ハルヱとケイジ」を7月末に発売すると発表した(写真)。ハルヱとケイジは,液晶ディスプレイ,組み立て式のディスプレイ用スタンド,デジタル・サイネージ用ソフトウエア,コンテンツのテンプレートおよびサンプル,作成したコンテンツをディスプレイに移すUSBメモリーをまとめて提供するパッケージ製品。中小企業,地域密着型の広告代理店や看板製作業者,大企業の支社や小規模拠点,デジタル・サイネージのテスト設置などをターゲットに販売していく。

 液晶ディスプレイは32型で厚みは11cm。解像度は768×1366ドットで,縦置きと横置きの2種類が用意されている。スタンドを含めた設置面積は54cm×53cm。高さは最大135cm。ディスプレイはスピーカーと,コンテンツを表示・再生する「Windowsコントローラ」(デュアルコアCPU,512Mバイトのメイン・メモリー,4Gバイトのフラッシュ・メモリー,Windows XP Embedded Service Pack 2)を内蔵しており,配信のために別途パソコンを用意する必要はない。コンテンツおよび再生スケジュールを,付属するデジタルサイネージ・ソフトで作成し,USBメモリーを使ってディスプレイに移すと自動登録される。

 ハルヱとケイジは6月20日に予約受注を開始する。7月中旬からは,ビックカメラ有楽町店とソフマップ秋葉原本館で先行展示とデモ,予約販売を始める。価格はオープンで,予想店頭販売価格は19万8000円。またキッセイコムテックが,この製品のレンタル・サービスを提供する。レンタル価格は5日間で1万2000円から。

 液晶ディスプレイは,ネットワーク・コントローラ(10/100/1000Base-T)を搭載する。デジタルサイネージ・ソフトも,コンテンツのネットワーク配信に対応済み。ただし,ネットワーク配信の機能についてはサポート対象外。ユーザーからネットワーク配信の要望があった場合は,販売パートナであるNECネクサソリューションズまたはグローリーが別途対応することになるという。また今後,無線LANに対応させることも検討する。

 同日開催された発表会には,デジタルサイネージコンソーシアムの江口靖二事務局長が出席し,デジタル・サイネージの特徴や成功事例,課題を解説し,コンソーシアムの活動を紹介した。江口事務局長は,「(広告を)ついでに見てもらえるよう,その場所で一番大事な情報を出すことが重要」「画面分割はしない」「複数ディスプレイによるシンクロ再生など,特性を生かした表現・演出手法が大事」など,デジタル・サイネージの効果的な活用法も提言した。

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