NTTドコモと日本通信は2008年6月18日,レイヤー3による網の相互接続で合意したと発表した。日本通信がエンドエンドの料金設定権を持ち,帯域幅に応じた接続料をNTTドコモに支払うことで合意した。接続料は,10Mビット/秒当たり月額1500万円と1ID当たり月額110円の合計額。2008年7月末に相互接続を完了する予定である。

 日本通信は相互接続の完了後,データ通信の利用時間で課金するサービスの提供を検討している。同社は現在,150時間分のPHSデータ通信の利用権をパッケージ化した「bモバイル・アワーズ」と呼ぶサービスを提供しており,これと同様なサービスを考えている。4月に発表した携帯IP電話サービス(関連記事)も今回の相互接続による提供を前提としている。

 同社はこのほか,レイヤー2による相互接続もNTTドコモに申し込んでいる。こちらは総務大臣の裁定まで発展(関連記事)した件で,2月14日に基本合意,4月1日に開発契約などを締結済み。現在は開発中の段階で,接続料は「今回の内容をベースに決めることになる」(NTTドコモ,日本通信)という。

 なお,NTTドコモは今回の相互接続に基づいた接続約款を後日公表する予定。日本通信以外のMVNO(仮想移動体通信事業者)も同じ接続料でNTTドコモとレイヤー3で相互接続を締結できるようになる。

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