米Red Hatは米国時間2008年6月17日,米Amazon.comのホスティング・サービス「Amazon Elastic Compute Cloud(Amazon EC2)」上で,同社のJavaアプリケーション・プラットフォーム「JBoss Enterprise Application Platform」のベータ版提供を開始したと発表した。

 米メディア(InfoWorld)によると,新サービスの料金プランは月額119ドルの定額制と,インスタンス/利用時間および購入したサービスの規模/帯域幅/ストレージ容量に応じて料金を支払う従量制の2種類。これに加えて,帯域幅/ストレージ容量に基づくAmazon EC2の利用料がAmazon.comから別途請求される。

 JBoss Enterprise Application Platformは,Javaアプリケーション・サーバー「JBoss Application Server」,オブジェクト/リレーショナル・マッピング(ORM)エンジン「JBoss Hibernate」,Webアプリケーション開発フレームワーク「JBoss Seam」などを統合したミドルウエア。Amazon EC2はホスティング・サービスのため,ユーザーは自前のハードウエアなどを用意することなく,スケーラブルなコンピューティング環境を安価に利用することができる。

 Red Hatのプロダクト・マーケティング部門ディレクタを務めるAaron Darcy氏は次のように述べている。「開発者はこれまでよりも手軽にオープンソース・ミドルウエアを利用できるようになる。今回のJBoss提供開始は,クラウド・コンピューティング分野に対する当社の立場を明確にするものだ」

 Red HatがAmazon EC2で同社のソリューションを利用可能にするのは,2007年11月の「Red Hat Enterprise Linux」のベータ提供(関連記事:Red Hat,仮想サーバー・サービス「Amazon EC2」でRHELのベータ提供を開始)に続いて,2回目となる。

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