写真●「m-FILTER Ver.2」の画面
写真●「m-FILTER Ver.2」の画面
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 デジタルアーツは2008年6月17日,メール・フィルタリング製品の新版「m-FILTER Ver.2」を6月24日に発売すると発表した(写真)。フィルタリング,アーカイビング,スパム対策ができるソフトウエア製品で,Windows版とLinux版を提供する。

 Ver.2では,対応プロトコルをVer.1の「SMTPだけ」から「SMTPとPOP3」に拡大。受信メールを制御しやすくした。また電子メールの保存能力をVer.1の約10倍に向上させ,1時間あたり22万3740通を保存できるようにした(Xeon 5150 2.66GHzを2基とメモリー2GB,RAID5構成にした300GバイトのSCSIハード・ディスク8台を搭載したマシンでLinux版を動かした場合)。

 運用管理面では,メールのバックアップ作業の自動化を可能にしたほか,スパムと判定されたメールについて受信者が要・不要を判断できる機能を追加した。不要なメールをアーカイブすることでディスク容量を消費しないよう,メール受信者が削除したメールはアーカイブしない設定も加えている。

 情報漏えい/誤送信対策としては,メールの添付ファイルを自動的にパスワード付きのZIPファイルにする機能を新規搭載。パスワードは,任意で設定することもツール側でランダムに設定することも可能だ。

 今回のバージョン・アップの狙いは,「従来のターゲット層である中規模ユーザーから,性能を向上させて大規模ユーザーもターゲットにすること」(経営企画部企画製作課の渡邊大隆主任)が一つ。またPOP3に対応させたことで,運用中のメール・サーバーの設定変更が不要(または容易)になり,メールをアウトソーシングすることが多い小規模ユーザーも導入しやすくなると見ている。

 m-FILTER Ver.2は5通りのラインアップと3種類の価格で販売する。ラインアップは,フィルタリング,アーカイビング,スパム対策の3機能すべてを搭載した「フルセット」,フィルタリングとアーカイビングができる「MailFilter&Archive」,および三つある機能の単体売りである。価格は,新規購入価格と,他社製品からの乗り換え価格,そして同社のURLフィルタリング製品「i-FILTER」利用企業向け価格がある。一例として,フルセットの新規購入価格は,税別85万9250円(クライアントPCが30台までの場合,初年度の保守費用を含む)から。アーカイビングしたメールの添付ファイル内の文字列を検索または検査する場合は,オプションの「m-FILTER File Scan」(税別5万円)が必要となる。

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