写真●オーバーチュアの平澤新人 アドバタイザーソリューションズソリューションマーケティングマネージャー
写真●オーバーチュアの平澤新人 アドバタイザーソリューションズソリューションマーケティングマネージャー
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 2008年6月17日,「NET Marketing Forum Spring 2008」と同時開催した「Mobile Marketing Conference」(MMC)で,検索連動型広告などを手がけるオーバーチュアの平澤新人 アドバタイザーソリューションズソリューションマーケティングマネージャー(写真)が講演,「モバイルユーザーを,PCユーザーと一括りにして考えるべきではない」と訴えた。

 平澤マネージャーは「昨年,携帯電話やPHSからインターネットにアクセスするユーザーの数が初めて,自宅のPCからアクセスするユーザーの数を上回った。携帯電話やPHSにおいて検索という行動は急速に日常化しており,無視できないレベルになっている」と指摘。実際,同社の検索データでは,モバイルデバイスからの検索件数は,PCからの検索件数の15~20%程度に達しているという。

 モバイルデバイスとPCにおける検索行動の違いがよくわかる例として,平澤マネージャーは,ゴールデンウィークの旅行予約を挙げた。PCではゴールデンウィークの2カ月前と1週間前に「国内旅行」の検索数が急上昇。これに対し,モバイルでの検索数は,PCの最初のピークが落ち着いた頃から徐々に増え始めたという。これとは別に,「ホテル」「宿泊」などの検索キーワードは,PCからの検索数は週末になると落ち込むが,モバイルだと落ち込まない傾向がわかった。

 最後に平澤マネージャーは「非常に多くのユーザーがPCとモバイルを往き来し,計画的な情報収集はPC,即時的な情報収集はモバイル,と使い分けている。PCユーザーの検索トレンドだけを考えた広告戦略では,モバイルユーザーを取り逃がしてしまう」と指摘。そのうえで,「例えば,PCでチェックしたツアーの情報を携帯電話で見られる,といった連携機能があれば,こうしたユーザーをうまく補足できるのではないか」と提言した。