写真1●検索結果情報の再配置による「多次元分析」のイメージ
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 慶応義塾大学デジタルメディア・コンテンツ統合研究機構(DMC機構)と三井情報は2008年6月16日,学内ネットーワークの検索サービスを共同開発したと発表した。キーワード検索の結果ページに関連キーワードを表示したり,関連情報を図表にして表示する機能などが特徴。

 新検索システム「KICS(Keio Information Concierge Service)」は,プラットフォームにグーグルが提供する「Google検索アプライアンス」を採用した。4月22日からテスト版を一般公開し,約1カ月半の検証を経て正式発表となった。

 具体的には,慶応大学の全ネットワークにある学術コンテンツを横断的に検索。検索キーワードに関連する研究者名や書籍名などを検索結果ページに自動表示する機能のほか,検索結果の情報を掲載日順で年表風に表示したり,発信元のキャンパス別内訳を円グラフにして表示するなど,直感的に検索結果を把握するための機能を実装している。

 また,Google検索アプライアンスを活用したことで,慶応大学が当初計画していたプロジェクトと比べて導入期間を4分の1に短縮,運用コストを23分の1に低減できたとしている。

 比較的短期間で低コスト運用体制を実現したことにより,今後はKICSだけにとどまらず,企業内の知財情報検索など企業内検索サービス分野での商用化を視野に入れているという。