写真1●TBSが展示している「MPEGサラウンド」
写真1●TBSが展示している「MPEGサラウンド」
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 2008年6月11日から開催中のIMC Tokyo 2008の会場で,TBSは低ビットレートでサラウンド情報を伝送できる「MPEGサラウンド」をデモしている。TBSの展示テーマ「NGT(Next Generation Television=次世代放送)」の一環である。

 MPEGサラウンドは,TBSが松下電器産業と共同で開発中の技術。ワンセグやデジタルラジオで使用している音声符号化方式であるMPEG2-AAC SBR(Advanced Audio Coding Spectral Band Replication)の拡張版と位置付けている。会場では高圧縮率で5.1chサラウンドを実現している様子を紹介した(写真1)。

 MPEGサラウンドを用いれば,256kビット/秒相当のAAC 5.1chサラウンドを約160kビット/秒,また190~200kビット/秒相当のAAC 5.1chサラウンドを64kビット/秒の情報量にまで圧縮できるという。

 標準規格化に関しては「ワンセグやデジタルラジオ向けと言うよりも,次世代のマルチメディア放送をターゲットとした技術。ARIBにはまだ提案していない段階」(説明員)という。