米ニューヨーク証券取引所(NYSE)は,米証券取引委員会(SEC)に対し,市場データを提供する「NYSE Realtime Reference Prices」の導入を申請したことを,米国時間2008年6月12日に明らかにした。メディア企業やインターネット企業は,リアルタイムの最新価格データをNYSEから購入し,無償で一般向けに配信できる。

 NYSEによると,遅くとも7月1日に4カ月間のパイロット・プログラムを開始する見通しで,複数の大手情報プロバイダが参加する。

 従来の商品と異なり,NYSE Realtime Reference Pricesからデータを購入する団体は,ユーザー数をNYSEに報告する義務が無い。各ユーザーとの個別契約も不要で,一定の月額料金でデータを入手できる。

 なお,すでに米Nasdaq Stock Market(NASDAQ)が,米Googleの金融情報サイト「Google Finance」などに,リアルタイムの株価データの提供を開始している。英メディアの報道(Reuters)によると,月額料金は最大10万ドルという。また,米BATS Tradingも,米Yahoo!の「Yahoo! Finance」に向けて,リアルタイムの株価情報を無償提供している。

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