写真●ヤマハが参考出展している拠点用ルーター「G1」。前面右下にUSBポートがあり,3.5Gの携帯電話データ通信装置を接続できる
写真●ヤマハが参考出展している拠点用ルーター「G1」。前面右下にUSBポートがあり,3.5Gの携帯電話データ通信装置を接続できる
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 ヤマハは,幕張メッセで開催中の「Interop Tokyo 2008」で,3.5世代(3.5G)携帯電話のデータ通信機能をアクセス回線として利用できる拠点用ルーター「G1」を参考出展している(写真)。住商情報システムとヤマハの共同ブースで展示しており,ワイヤレス・ブロードバンド回線を使って拠点とセンターを結べるルーターである。

 G1は,NGN時代の拠点用ルーターとして,現行の「RTX1500」「RTX1100」の後継機種と位置づけた製品。高速ネットワークでの利用を前提とし,LAN用の8ポート,WAN用の2ポートともに,ギガビット・イーサネットに対応する。ISDNのポートも用意する。そのうえで,ワイヤレス・ブロードバンドもアクセス回線として使える機能を付加し,多様な利用環境に応えられるようにした。

 ワイヤレス・ブロードバンドを利用する場合,G1が備えるUSBポートに携帯電話のデータ通信装置を取り付ける。現時点では,NTTドコモとイー・モバイルのHSDPAデータ通信に対応する計画だ。ワイヤレス・ブロードバンドは,メイン回線の障害時にバックアップ用とするほか,イベント会場や工事現場など有線の回線を用意しにくい場所での利用を想定している。

 また,本体にmicroSDカードのスロットを用意し,設定情報をmicroSDカードから読み込む仕組みも搭載する。具体的には,作業員が携帯電話を使ってセンターにアクセスし,G1のシリアル番号などを入力することで,当該の拠点用の設定ファイルを携帯電話にダウンロードする。その設定ファイルをmicroSDカード経由でG1にインストールするだけで設定作業が完了する。

 出荷時期は明確になっていないが,「早ければ2008年の晩秋に出荷できると考えている」(説明員)という。