米Microsoftは米国時間2008年6月10日(現地時間),フロリダ州オーランドで開催中の技術カンファレンス「TechEd North America 2008 IT Professionals」において,同社の仮想化技術に関連する計画を明らかにした。

 Microsoftは,次世代IT基盤のビジョンとして「Dynamic IT」戦略を掲げており,仮想化がITの変換技術の一例であると指摘。効果的に導入および管理が行われれば,効率的かつコスト効率に優れ,ビジネス状況の変化に適応できるITシステムの構築が実現できるとしている。

 同カンファレンスでは,顧客およびパートナのインフラにおける仮想化技術の導入をサポートするために,新しい認定資格や製品のアップデートなどを発表する。発表されるおもなプログラムや製品は次の通り。

・サーバー仮想化評価プログラム「Server Virtualization Validation Program」
 ソフトウエア・ベンダーが「Windows Server 2008」および前バージョンのWindows Serverにおける仮想化ソフトウエアの動作をテストして評価できるプログラム。

・仮想化技術の認定資格プログラム
 仮想化技術に携わるデスクトップ・サポート技術者,データベース管理者,Web開発者向けに4種類の新しい認定資格を用意。

・アプリケーション仮想化技術「Microsoft Application Virtualization 4.5」
 2008年6月中にApplication Virtualization 4.5のリリース候補1版(RC1)を公開予定。

・企業用セキュリティ製品ブランド「Forefront」で仮想化をサポート
 クライアント用ウイルス対策ソフトウエア「Forefront Client Security」でWindows Server 2008の仮想化機能「Hyper-V」をサポート。2009年上半期に公開される次世代のForefrontセキュリティ製品(コードネーム「Stirling」)でもHyper-Vをサポートする予定。

 Dynamic ITの実現をサポートする製品としては,「Identity Lifecycle Manager(コードネーム「ILM“2”」)」のベータ3版,「SQL Server 2008」のリリース候補,無料でダウンロードして再利用できるコード・ライブラリ「.NET Configuration Service 2.0」,ユニファイド・コミュニケーション・サーバー向けセキュリティ製品「Forefront Security for Office Communications Server」のベータ1版を公開している。

 Forefront Security for Office Communications Serverは,Office Communications Server およびインスタント メッセージング環境をウイルスやワームなどから保護する製品。ベータ版は,Microsoft TechNetのWebサイトからダウンロードできる。

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