米Appleは6月9日(米国時間),米国サンフランシスコで開幕した開発者イベント「WWDC」で,Mac OS Xの次期バージョンの名称が「Snow Leopard」になると発表した。なお,WWDCにおけるSteve Jobs氏の基調講演では,Mac OS Xに関して名称しか発表されなかった。日本法人が出したリリースによれば,Snow Leopardの出荷は1年後になるという。

 アップルはリリースの中で,Snow Leopardが,新機能の搭載にフォーカスするよりも,性能の改善や品質の向上などに特化したバージョンになると述べている。また,マルチ・コア・プロセッサ環境への最適化や,GPU(グラフィックス・プロセッサ)の計算能力を汎用処理に利用する「Open Computing Language(OpenCL)」への対応,Microsoft Exchange Server 2007への標準対応などが行われるという。マルチ・コア・プロセッサへの最適化や,OpenCLへの対応を行うための基盤技術を,同社では「Grand Central(開発コード名)」と呼んでいる。

 アップルでは同日から開幕したWWDCで,Snow Leopardのレビュー(評価)を行ったとしているが,WWDCのセッション内容はNDA(秘密保持契約)を結んだ開発者のみに公開されており,その内容が表に出ることはない。WWDCには5200人の開発者が参加している。